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2023.10.20 |
先回の日記からの続きです。
…と言うわけで、大型の補助金事業が実施されていますので、リフォーム業界・サッシ業界とも大きなビジネスチャンスとして鼻息も荒くなっているのですが、「実はあんまり使われていない」というのが現状なんです。「なんで???」というところを、反省も込めて説明したいと思います。
現行の「先進的窓リノベ」と同時進行で「こどもみらい住宅支援事業」とか「給湯省エネ事業」とかあるのですが、ここではわかりやすいように「窓リノベ」に絞って解説します。現行の「窓リノベ」の申請受付がスタートしたのが令和5年の3月末です。当然、スタートと同時に全国で窓の改修工事が始まるので、サッシメーカーの工場もてんやわんやになるわけです。
改修工事の場合、現況の窓に合わせて作っていかなくてはならないので、いわゆる「作り貯め」ってのができないんですね。現場で窓の高さや幅を測って、開閉方式やガラスの種類、サッシ枠の色など細かいことを決めての発注…からの製作になるので、すべてオーダーです。
と言うことで、全国から一斉にオーダーが入ってメーカーの工場もパンク状態になってしまいました。通常でしたら2週間程度の納期で入荷するサッシも、あっという間に1ヶ月、2ヶ月、3ヶ月待ち…そのうち「納期回答できません…」ということになってしました。
じゃあ、「ウチは急いでないからいつでもいいよ」と言っていただけるお客様なら良いか…というわけにもいかないのです。補助金事業には予算があって、予算がすべて消化された時点でこの事業は終了…ということになります。で、申請業務の流れが決まっていて、工事完了後の申請しかできません。
したがって、(お客様)リフォームを決断→(工務店)現地寸法測定→(問屋)見積り→(工務店)見積り提示→(お客様)決断→(お客様・工務店)工事契約締結→(工務店)問屋に発注→(問屋)メーカーに発注→(メーカー)製作、とまずはこの流れなのですが、ここで問題発生です。
なにせ現在、発注から納品までの納期が読めない状況になっているんです。納品されないと工事が進まず、工事が完了しないと補助金の申請ができません。そうこうしているうちに事業の予算が消化となると、あてにしていた補助金がもらえないってことになってしまうかも…。
僕たちとしては良かれと思ってご案内した補助金事業が、いざ工事をしてみたら「予算終了〜!」なんてことになってしまたら、いったいその責任はどうなるんでしょうか?「調子のいいこと言って契約取っておいて、どうゆうことだ」って怒られても申し開きのしようがないです。となると、せっかくの補助金も安心してご案内することができないのです。
問屋もその辺は敏感でして、どの補助事業であっても予算の消化状況は毎回マメに案内してくれています。ただ、今回はそのスピードが想定外の速さで、5月の時点で納期が3ヶ月、現状から補助金の予算終了を読むと9月がせいぜい…ということで、そうなると「すぐにでも発注かけないとヤバい」ってことになります。
だけど、だけどですよ、僕たちとしても「お客様を急き立てるようにして契約をする」なんてことはやりたくないのです。新築にしてもリフォームにしても、ちゃんと計画が固まっていない状態での見切り発車は決して良い結果を生まないんです。何十年も建築やってますんで、そこのところはよくわかっているつもりです。なので、この状況は本当に悩ましいのですが、あえて「補助金をちらつかせてお客様を釣るような行為」はするまいと決めました。
と、と、ところがです、スタート時点で爆発的な伸びが予想されていたにも関わらず噂されていた9月になっても消化はされず、10月の現時点でも消化の割合は71%になっています。そして、一時は納期回答不能とまでなった工場の稼働も、だいぶ落ち着いてきたようで、現時点ではLIXILもYKKも約3週間と、まぁ通常の納期にだいぶ近くなってきています。たぶん「間に合わない」と考えて、工事を控えた方が大勢みえるのでしょう。
で、この後、残った29%の予算がどうなるか…というのが気になる所です。駆け込みでドドドッとなくなっていくのか、あるいは2024年も延長される見通しなので、まぁ慌てないで今回はパスでも良いかとなるか…どっちになるのでしょう。
ちなみに、2024年版では内窓の設置に関しては若干補助率が下がるみたいです。なので内窓設置だけに特化すれば今回やっておく方がお得なのですが、残りあと29%…どうなるのか予想がつきません。
というわけで、四季の家工房は2023年版に関しては「初動が悪かったため見送ってしまった」と言うところが大いに反省するところです。もうすぐ2024年版が発表になるはずなので、情報が出次第ご案内していきます。
家が温かくなると言うことは、快適で健康維持にも寄与します。とかく「バラマキ」と揶揄される補助金事業ではありますが、せっかくなので有意義に使っていけるとよいですね。 |
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